もう夜が明ける 月もなく まだ日もない 東の彼方に 空がある 波間にゆらめく蜃気楼は 漁り火か 不知火か そちらは暗く寂しいですかかはたれどきの 廃墟の谷間に身をひそめ 瓦礫の輪郭を ひとさしゆびでなぞっている 時雨のように泣いていた 耳朶の奥までしの…
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